ええまちづくりのええ話

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生活支援コーディネーターの配置…地域により異なる正解。行政・生活支援コーディネーター・地域団体それぞれが当事者性を持って推し進めるべき

2017年8月21日

※生活支援コーディネーター(地域支え合い推進員)とは・・・高齢者の生活援助・介護予防の基盤整備を推進していくことを目的とし、地域において、生活援助・介護予防サービスの提供体制の構築に向けたコーディネート機能を果たす人。市町村区域(第1層)及び日常生活圏域(第2層)に配置される。

前回に引き続き、NPO法人 ニッポン・アクティブライフ・クラブ (ナルク)の副代表・寺井正治さん、NPO 法人 寝屋川あいの会理事長の三和清明さんにお話を伺いました。
三和さんは寝屋川市の第1層の生活支援コーディネーターでもあります。

Q:生活支援コーディネーターは配置先や配置人数を限定せず、地域の実情に応じた多様な配置が可能ですが、第1層、第2層の配置はどうあるべきでしょうか?

三和さん:
それは地域によります。広い地域だったら第2層が必要だけど、小さな地域だったら第1層だけでやっているところもあります。
たとえば東大阪は人口何十万といるので、すでに第2層が配置されています。
これは第1層が第2層を配置したというわけではなくて中学校区単位にある地域包括支援センターに第2層が配置されています。
この進め方は地域の規模や事情で異なるものだと思います。

そして、太子町は人口1万人。その場合は第1層だけで進めるようです。
1万人の人口であれば、担い手は30人いたらなんとかなるという目標を持って、社協や自治会へ直接働きかけているそうです。
実態に合わせればよいと思いますよ。

寺井さん:
第2層の生活支援コーディネーターの場合、地域で求められている支援のニーズに応じられる助け合いの資源を準備することが必要です。しかし、コーディネーター一人ですべてを賄えるわけではなく、協議体と力を合わせてそのような状態を創り上げていくことです。具体的には、例えば日常の生活用品の調達に非常に苦労されている方が多く居られれば、出張販売や買い物ツアーの仕組みをその地域に導入する等が考えられます。その地域の広さは、一般的には中学校区を圏域とすることが示されています。

生活支援コーディネーターと地域団体を引き合わせる場や機会が必要

寺井さん:
今は、生活支援コーディネーターと地域団体の関係性を作り上げていく段階だと思います。
たとえば行政などが地域のシンポジウムやセミナーを地域団体向けに開催し、この地域はこういう特徴があって、担当はこの人ですよ、と地域の特性と生活支援コーディネーターを紹介してあげないといけないフェーズだと思います。

三和さん:
いや、紹介できる生活支援コーディネーターがいるだけでもすごいと思いますよ。
なかなか何から始めればよいかわからない地域も多いと思う。
何から始めればいいかわからない、という生活支援コーディネーターは、今日の会議(7月3日のブロック会議)でも言われていたけれど、まず地域の状況やニーズといった、データの把握から始めてほしい。市役所に探せば必ずあるから。

寺井さん:
行政でそういったデータがわかりやすく提供されていないことはあると思います。
行政側が生活支援コーディネーターに地域の特徴、課題といったレクチャーなどをしたり、やるべきことを一緒に整理したりといったサポートも場合によっては必要だと思います。

三和さん:
地域ごとに、この地域の生活支援コーディネーターはこの人で、こういう相談ができますよ、といったチラシを作るなども行政がサポートしてくれたらいいんだけどね。

Q:地域団体は生活支援コーディネーターに何を伝えるべきでしょうか?

三和さん:
地域団体は生活支援コーディネーターに、地域にはこういうニーズがあるよ、と話しかけてみてほしいですね。

寺井さん:
役割分担もまだまだこれからだとは思いますが、今年中にそれぞれの立場からのノウハウを示しあえる関係性をつくるつもりでいきたいですね。

三和さん:
高齢者支援の活動に大切なのは、最終的には対象の人たちが「この人たちに支援されたい」と思うかどうかということ。それは結局、高齢者支援をする人がどれだけ本気か、ということにかかってると思いますよ。
地域団体のリーダーも、生活支援コーディネーターも、行政の担当者も、自分が本気にならないと他の人は巻き込めない。自分でやらないかん、自分たちの地域で何とかせないかん、と「思い立つ」ことが一番大事。
思い立ったら、僕らがアドバイスしますからね。

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