ええまちづくりのええ話

インタビュー
なぜ大阪ええまちプロジェクトにサポートを依頼したのか?その期待と成果とは(大交流会2018第1部より)

2018228日、マイドームおおさか(大阪市中央区)にて大阪ええまちプロジェクト「大交流会」が開催されました。 

大阪府内で活躍するさまざまな地域活動団体、各地の生活支援コーディネーター、行政担当者、アクティブシニア、企業人など多様な皆さまが一堂に集う大交流会。この日は220人の方にご来場いただきました。

【第1部】では大阪ええまちプロジェクトの取り組みのご紹介、多彩なゲストをお迎えしたパネルディスカッションがおこなわれ、ご登壇いただいた方たちの興味深いチャレンジや、多くのアイデアに富んだ取り組みに、ご来場の皆さまは真剣に耳を傾けていただきました。

 

大交流会の全体プログラムはこちらからご確認ください。

 

【第1部】大阪ええまちプロジェクト総括

まず開会のあいさつとして、大阪府高齢介護室介護支援課の菱谷文彦課長から、大阪ええまちプロジェクトの目的とこのイベントの概要を説明し、この大交流会について「生活支援コーディネーターや行政担当者、さまざまな知識・経験を有するボランティア【プロボノ】、プロボノに興味のある人、地域団体の方、これから立ち上げていきたいという方、いろいろなひとが交流する機会としていただきたい。」と、述べました。

 

続いて、大阪ええまちプロジェクトを受託しているサービスグラントの代表 嵯峨生馬が案内役となり、プロジェクトの概要、2つの支援のかたち(「プロジェクト型支援」「個別相談型支援」)について説明した後、事例発表に入りました。

 

大阪ええまちプロジェクト取組事例のご紹介

例発表では、NPO法人 茨木シニアカレッジ代表の舩本幸二氏と、NPO法人 介護支援の会 松原ファミリー代表の豊永雅雄氏のお二人にご登壇いただき、お話を伺いました。

 

イノベーションを起こしたい!発信力をつけたい!プロボノによるサポートに寄せる期待

 

嵯峨 まずは簡単に自己紹介をしていただきたいと思います。

 

舩本 茨木でシニアに向けた生涯学習を担当しております、NPO法人 茨木シニアカレッジの舩本と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 

豊永 NPO 法人 介護支援の会 松原ファミリーの豊永と申します。認知症専用のデイサービスをおこなっております。1日の利用者が平均12人ほどになります。

 

嵯峨 ありがとうございます。

それでは日々活動に取り組んでいらっしゃるなかで、この大阪ええまちプロジェクトを通じてプロボノのサポートを受けていらっしゃるということですが、なぜ外部のプロボノの人たちにサポートを依頼したのでしょうか?

当時お持ちでいらっしゃった課題、あるいは大阪ええまちプロジェクトへの期待についてお話しいただけますか?

 

舩本 茨木シニアカレッジの「いこいこ!未来塾」は平成20年から始まりましたので今年の9月で満10周年を迎えます。茨木市を中心にいろいろな方々のご協力により「いこいこ!未来塾」を立ち上げました。現在の塾長は茨木市の福岡洋一市長です。

この10周年に際してイノベーションを起こしたいという思いがあり、何か新しい、斬新な講座またはカリキュラムができないか、ご支援をいただきたいということでご依頼をさせていただきました。

この10年、講座内容の充実を図り、成果を上げて来てはいました。これからは、できれば地域ボランティア活動で活躍する人たちを増やしていきたいという考えを持っておりまして、説明会などを何度も開いてはきましたが、なかなかこちらの期待に沿った結果に結びつくことはなかったです。

こういったことを踏まえて、講座などで地域活動や事業運営に挑戦するひとや参画するひとを育て、増やしていく試みや仕掛けが必要であると痛感いたしました。「大阪ええまちプロジェクト」を通じて、ぜひ地域ボランティアを目指すひとたちへのご支援をいただけるよう期待をしてご相談しました。

 

嵯峨 茨木シニアカレッジさんはすでにたくさんの地域人材を輩出していると思います。

舩本さんのお考えでは、生涯学習に加えて、実際に地域活動に参加するひとをより多く生み出していきたい、ということですね。イノベーションとおっしゃいましたけども、実現するための新しい風を吹かせていくということに期待をいただきました。

 

豊永さんはどのようなご期待を寄せていらっしゃいましたか?

 

豊永 私たちの認知症対応型のデイサービスは日々忙しいのですが、その忙しい中でも、地域に対して認知症への正しい理解を深めるための活動や、ボランティア養成講座などさまざまな活動をしております。

しかし日頃、こういった活動が広く地域のみなさんの目に触れる機会がほとんどなかったわけです。「明日お手伝いしていただけるボランティアを募集しています」といった情報も伝えるのはなかなかむずかしい。

私たちの情報が一目瞭然にわかり、そして今すぐ発信できるかたちは何かないだろうかという課題がありました。そこでプロボノワーカーにサポートをご依頼したところ、情報発信のためのFacebookページを1日で立ち上げることができました。

 

嵯峨 豊永さんは認知症に関する知見を本当にたくさんお持ちです。Facebookを使って発信力を高めていくのがいいのでは?ということでFacebookページを立ち上げることにチャレンジをしていただきました。

 

プロボノによるサポートと成果物で現状とこれからを見直す

では、実際にサポートを受けてどういった成果物ができたのかということについて、まず舩本さんからお願いします。

 

舩本 行政担当者や関係者、また受講生と卒業生、そして運営スタッフなどに対して、プロボノワーカーがヒアリングを重ね、鋭い現状分析もおこなっていただきました。

特に受講生を期待行動に導くにはコミュニティへの帰属意識を残しつつ『壁』を越える仕掛けが必要だとのご指摘を頂きました。こちらの図をご覧ください。

 

これは私たちも納得できるようなご提案でした。

真ん中に壁があり、左側が受講生やちょっとだけお手伝いしますよという方たち。ここから壁を越え、右側へ行く人というのは非常に少ないんですね。

実際に講座を作ったり、運営に携わっていこうとする方が少ないんです。

 

どうすれば壁を破り、スタッフとして活躍する人材を育成できるかというところをプロボノワーカーから問題提起をいただきました。

 

そこでさらにプロボノワーカーから今後の方向性について4つご提案をいただきました。

そのうちのひとつは「課題設定による各プログラムの活性化」です。カリキュラムにあるコースひとつひとつに課題を与えていくということです。まだプロボノワーカーと検討している途中ではありますが、いいかたちの支援をいただけるものと思っております。

 

嵯峨 このように課題を整理して、可視化して、提案する、という流れが見て取れます。まだこれからというところも残されていますけれども、ご活用いただけるものがあったということですね。

 

プロボノのサポートを受け、発信とチャレンジを続けていく

嵯峨 豊永さんの松原ファミリーのFacebookページのほうは実際どのようなものでしたか?

 

豊永 私たちは情報発信にはあまり慣れていないこともあり、機会があるごとにすぐ発信するというのはなかなか難しいです。

そこで法人としての発信に加え、個人としての発信もプラスすれば良いのではと考えました。

法人としてのFacebookページを立ち上げたあと、私自身のFacebookも立ち上げて、両方合わせて見ていただけるようにしました。

 

やはり若い世代の人はネットを使って情報を得てくださるが、すべての人が情報を見られるようにする発信をできるようにしたいです。

 

嵯峨 松原ファミリーのFacebookページはすでに公開されております。たくさんの情報が掲載されておりますのでご来場の皆さまもぜひご覧いただければと思います。

 

プロボノから新たに得た学びや成果物を効果的に活用していく

嵯峨 「大阪ええまちプロジェクト」によるサポートを受けられてのご感想、これから成果をどう活用していこうと考えていらっしゃるかというところをお二人からお話いただけたらと思います。

 

舩本 今回は中間報告といったものですけれども、誠実にご検討いただいたことについて感謝しております。

現状把握と分析、それとともに私たちの考え方を取り込み、方向づけの提案をおこなっていただいたことは新鮮な学びにもなる内容となりました。プロボノワーカーからご提案いただいた中に「新講座アドバンスコースの新設」というものがありましたけれども、これについては引き続いて団体として検討を進めていけたらと思っております。

 

豊永 松原ファミリーのFacebookページは効率的な情報発信基地となるのではないかと思っております。

法人の概要や活動の内容、後援会、地域社会における協力活動の内容を発信していけば、私たちの仲間となってくれるひとを増やせるのではと期待しているところです。

 

嵯峨 短い時間ではありましたが「大阪ええまちプロジェクト」を通じて支援をおこなった団体のお二人からご感想をいただきました。舩本さん、豊永さん、どうもありがとうございました。

 

茨木シニアカレッジのプロジェクトへのチャレンジの様子はこちらから

松原ファミリーのプロジェクトへのチャレンジの様子はこちらから

 

 

ええまちづくりのええ話へ戻る