• いくつになっても住みやすい「ええまち」づくりを応援するプロジェクト

ええまちづくりのええ話

大阪府内の地域団体の活動事例や、行政職員や生活支援コーディネーターの研修の発表も広く掲載。
団体の活動の参考にしたり、市町村の仕組みづくりに役立つ記事がたくさんです。

「やらなきゃ」から始まった地域活動を広げ、続けていくために/「大阪ええまちアカデミー報告会」レポート

2024年7月3日

いくつになっても誰もが住み慣れたその土地に心地よく暮らし続けられる“ええまちづくり”に向けて、大阪府内で活動する地域団体が集い、それぞれの活動を共有するイベントとして「大阪ええまちプロジェクト大交流会」を2日間にわたり開催しました。

初日となる2月15日(木)には、これから地域活動を始めようと学んできた「大阪ええまちアカデミー」の参加グループが集い、活動報告を行いました。

ナビゲーターの株式会社エンパブリック 広石拓司さん、アドバイザーの特定非営利活動法人SEIN 宝楽陸寛さんからのポイント解説のエッセンスとともに、当日の様子をダイジェストでお届けします。

INDEX

報告1:活かしていきたい児童遊園の有効活用を地域のみんなで考えよう!/大阪市大正区・⼟井早織さん

報告2:幸せ‼「ウェルフラワーニュース」でゼロ次予防/堺市・遠藤 知賀⼦さん

講評(報告1・2):小さな活動を起点に、仲間と広げていく/広石さん・宝楽さん

報告3:ひとりじゃないもん!歩こう会 地域のみんなで手をつなごう/大阪市都島区・井川昌子さん)

報告4:都島MOVE ~元気に都島で暮らしつづける~/大阪市都島区・宮下寿三江さん

講評(報告3・4):フレイル予防が共通点の2つの活動-一緒にしたら「元気になる」活動を広げよう/広石さん・宝楽さん

総評:”肩の力を抜いてプロジェクトの最初の一歩“ “人が見えるから共感が生まれる”

 

ナビゲーター:広石拓司(ひろいし たくじ)さん
株式会社エンパブリック 代表取締役
「思いのある誰もが動き出せ、新しい仕事を生み出せる社会」を目指し、ソーシャル・プロジェクト・プロデューサーとして、地域・企業・行政など多様な主体の協働による社会課題解決型事業の企画・立ち上げ・担い手育成・実行支援に多数携わる
アドバイザー:宝楽陸寛(ほうらく みちひろ)さん
特定非営利活動法人SEIN(サイン)/コミュニティLAB所長
プロジェクト型ファシリテーターとして大阪府南部(主に泉北ニュータウンなど)においてNPOや市民と企業・行政が協働で地域課題を解決し、人やまちが元気になるコミュニティづくりを進めている。

報告1:活かしていきたい児童遊園の有効活用を地域のみんなで考えよう!/大阪市大正区・⼟井早織さん

子育て中の土井さんは、ある時、大正区の広報誌で“児童遊園”の存在を知りました。“児童遊園”とは、市の未利用地や民有地に設置された児童のための遊び場で、管理は地域住民で組織された団体等が行います。いわば、「民間が自主的に管理運営する公園」です。

土井さんが児童遊園について知った記事

土井さんが見た記事では、地域の児童遊園が数年前に閉鎖の危機にあったこと、現在はその危機を脱したものの、寄付を募るという内容でした。

この記事をきっかけに、他の児童遊園でも管理の担い手が高齢化しつつあり、継続に困難をきたし廃園になるケースも少なくないと知った土井さんは「子育て中だからこそ、できることをしたい」「子どもたちの遊び場がなくなってしまう現状を、まちの人たちに問いたい」と考え、大阪ええまちアカデミーの実践リーダーに手を挙げました。

ラジオ体操、50M10M走のタイム計測・・・小さな多世代交流が生まれ、人がつながっていく

土井さんとプロジェクトメンバーたちは、まず児童遊園について課題の洗い出しと整理を行い、プロジェクトの拠り所となるマインドマップを作成しました。その後、児童遊園運営委員会の会長にメンバー全員でヒアリングしに行き、さらに課題を整理していきました。メンバーのみんなで課題を深堀りするうちに、「何かアクションをしてみたい」と思うようになっていったといいます。

 

中間報告でその旨を伝えると、ナビゲーターやアドバイザーから「まずは小さく始めましょう」とアドバイスを受け、土井さんたちは準備から本番までひとりでもできる規模のイベントを考案しました。

それが、毎月実施されている清掃活動の数時間前に「ラジオ体操」と「50M10M走のタイム計測」をしてみる、という内容です。チラシ作成、SNSのアカウント開設などの準備をすすめ、当日は家族とともに参加し、1歳から70代までの参加者15人ほどと交流することができました。

「運動不足やから、また計測しにくるわ」という地域の方がいたり、イベントの後の清掃活動ではおじいさん・おばあさん世代が子どもたちをかわいがってくれたりなど、とても楽しい時間だったそうです。

小さなイベントを継続していきつつ、春からは運営委員会に入ることに

土井さんは、今後も「逆上がりや鬼ごっこなど、小さなイベントで内容を変えながら続けていきたい」と言います。また、清掃活動では落ち葉をごみ袋20袋分くらい回収するそうで、それをごみの日まで保管してごみ捨て場に持っていくという作業については「労力のわりに捨てるだけになっているのがもったいない」と考え、有機物を土に返し循環させる、コンポストづくりのような“自然を考えるイベント”もいずれやっていきたいと話しました。

また、土井さんはこの活動をきっかけに児童遊園の運営委員会に入ることになりました。「4月からは運営委員会メンバーとして、中の人でないとできないことにも取り組んでいきたい」と、元気よく発表されました。

土井さん:私は言語化・図式化など、わかりやすく整理することが苦手だったので、それを助けてくれるチームの存在がありがたかったです。知りたいことを調べていくことは、いろいろな人に児童遊園の話をきいてもらえる機会にもなり、有意義でした。それを報告できる仲間がいることも、うれしくて心強かったです。

 土井さんの発表資料はこちらからご確認ください。

 

報告2:幸せ「ウェルフラワーニュース」でゼロ次予防/堺市・遠藤 知賀⼦さん

かつてがんになり、手術や治療を受けていた遠藤さんは、不安な日々のなかでも病院の庭に行くと不安が和らぎ、治療の副作用の影響で何も食べられなくなった時も、フレッシュハーブティーなら飲むことができ、植物に支えられたそうです。

そのような経験をしたのち、遠藤さんは2023年の「大阪ええまちプロジェクト 大交流会」基調講演で「社会的処方」について聞き、「大阪ええまちアカデミー」への参加を決めました。そして「公園でゼロ次予防」をテーマにプロジェクトメンバーを募集したところ、植物好きの3人が集まりました。

 

メンバーとの話し合いで「公園や植物の魅力を発信」に決定

メンバーは大阪府外からも参加しており、頻繁に集合することも難しい状況ながら、ひとたび植物好きが集まると話が尽きなかったと言います。次第に、「植物好きが、植物にもらった癒しについて発信していってはどうか?」という話になっていきました。

外出したくなるきっかけとなった植物の話題を「ウェルフラワーニュース」と名付け、ひきこもり、認知症、障がいなどで外に行きづらい人たちにも届けていこうと、活動の方針が固まり、Instagramのアカウントを開設しました。

 

Instagramで発信の結果、海外からも問い合わせが

障がいや認知症などで長い文章が読めない人たちにも配慮し、なるべく文字情報を少なくして投稿しているというInstagramの「ウェルフラワーニュース」は、開始してしばらくすると台湾や韓国の人からも反応があったと言います。

障がいや病気のことだけでなく、災害などの先が見えない不安もあるなかで、今後も多くの方と交流していきたいと語りました。

遠藤さん:日本では2人に1人ががんになります。そのため、がんについて相談できる体制は整備されてはいますが、それでも不安は強いです。大阪ええまちアカデミーでは、「緩和ケア」という言葉を使わない、ほっとできる場づくりができたらいいなと思って参加しました。私は本当にアナログだったんですが、他の3人のメンバーのおかげで半歩、1歩、という感じで進めることができました。

遠藤さんの発表資料はこちらからご確認ください。

 

講評(報告1・2):小さな活動を起点に、仲間と広げていく

前半2つの発表について、確実な一歩を踏み出せたことへの賛辞とともに、ナビゲーターとアドバイザーのお二人からはいくつかのポイントを紹介いただきました。

公園が共通点の2つの活動・・・多様な使い方ができる場で小さな活動を始めることが大切

広石さん:「公園」というと“行政が与えてくれるもの”と考えがちですが、報告1と本報告の2つの事例とも自分たちで使い方を考えるという点が共通していましたね。多世代交流など、多様な人が集う場ということを謳っているわけではないのに、結果的に土井さんのケースでは多年代の人が集い始め、遠藤さんのケースは海外とも繋がりました。「多世代、多様な人が集まる場」というのは、対象が明確な小さな活動が集まることで実現するのだと思います。

宝楽さん:土井さんは「児童公園の話を聞いて、ほっとけないと感じた」、遠藤さんも「ゼロ次予防が気になる」というところからスタートした。「何か気になるなぁ」といった気持ちはとても大事だと思います。そこにお二人とも「好き」「ほっこり」「楽しい」といった好きなものを掛け算していきました。そこも重要だと思います。

広石さん:「大阪ええまちアカデミー」では、仲間ができるのもいいところです。想いから始めて、さらにそれを仲間と整理することで人に説明しやすくなります。土井さんは課題を可視化して整理して、遠藤さんはマインドマップを使うことで、やりたいことが見えてきて実践に活かしていました。
そんなふうに、想いのある地域の人とビジネスパーソンの人が一緒に、ビジネスで使われているツールやスキルを組み合わせれば、想いを加速させることができると思います。

宝楽さん:仲間と出会って話し合うなかで、「あれもやってみたい、これもやってみたい」と最初はやりたいことが、わーっと拡散していったと思いますが、「小さく始めよう」という言葉に出会ったことで、土井さんはまず家族が、遠藤さんはまず自分やメンバーが楽しめばいいんやというのに気づいたのはとてもよかったのではと思います。

広石さん:地域活動は「やらなきゃ」という課題があるからやるだけでなく、「体を動かす」「一緒にやってみる」「好きなことの話が止まらない」などが組み込まれていると強いですね。
「理念に向けてやらないといけないからやる」だけでは疲弊してしまうかもしれませんが、お二人とも続きそうな活動なのがうれしいですね。
また、土井さんは「チラシがきっかけ」、遠藤さんは「昨年の基調講演を聞いて」という、原点のお話があったのもよかった。今後活動に迷ったときの拠り所になっていくと思います。

 

報告3:ひとりじゃないもん!歩こう会 地域のみんなで手をつなごう/大阪市都島区・井川昌子さん)

井川さんは「人生100年時代を健康に生き抜くためには何ができるだろう」と考え、小さな子どもから高齢の方まで共生できるまちづくりのためにと思い「大阪ええまちアカデミー」に参加しました。
当初は高齢の人たちのお宅を訪問して連れ出し、一緒に歩くことを目的として想定していましたが、メンバーとともに話し合うなかで、個人情報保護の観点などからその案は難しいのではということがわかってきました。

 

子ども食堂を訪問してヒアリング、大人食堂にも

また、お話を聞いた高齢の方々は井川さんたちの想像以上にお元気で、「歩くより自転車がいい」という方もいたそうで、「自転車に乗れるくらい元気な人を、無理に歩かせる必要はないのでは」と思うようになったのだそう。
そこで目的を「孤立と孤食をなくすために」と考え直して、現地集合で地域のみんなで食事をする場を持つというスタイルにしました。
また、みんなで食事ができそうな場を調査するなかで、地域の子ども食堂にも話を聞いてみたところ、話を聞いた子ども食堂では高齢者は利用対象外でした。

 

地域の大人食堂をやっていきたい

次に、今度は地域にある「大人食堂」を調べてメンバーと訪問ヒアリングをしました。地域にあったその場所は、とても落ち着いて素敵な場所だったのだそうで、参考になったということでした。
これから月に1度くらい「歩いて現地集合、お昼ご飯を食べる」という大人食堂を開催したいと考えているそうです。
井川さんたちは、このように地域で支え合える場が広がっていったらいいなと考えて、日付だけ書き込めるチラシのテンプレートを作成したほか、チラシからリンクするLINEの公式アカウントも作ったと報告してくださいました。

井川さん:高齢の方が思ったより元気で自転車に乗れちゃう(=転倒リスクもある)ということ、大人食堂を開催するにはイベント保険も検討した方が良さそうといったことなどは、いろいろ検討し、やってみたりお話を伺ったりしに行ってみたからこそわかったことです。
夏の暑い日、冬の寒い日、雨の日なんかはどうしたらいいのかな…ということは今後の課題ですが、地域の人々のお役に立ちたいという思いで始めた活動に最高 のメンバーが集まってくれたと思います。

井川さんの発表資料はこちらからご確認ください。

 

報告4:都島MOVE ~元気に都島で暮らしつづける~/大阪市都島区・宮下寿三江さん

福祉業界35年目で、専門職育成や運営マネジメント等に携わってきた宮下さんは、音楽に合わせたダンス運動プログラムの講師という顔もお持ちです。
コロナ禍で介護を必要とする人が多様化し、公助・共助の限界を感じ、フレイル予防のために地域で何か始めたいと「大阪ええまちアカデミー」に応募しました。

 

地域のオープンスペースへの参加がきっかけで、つながりが広がる

課題の洗い出しを進めるなかで、宮下さんたちは情報収集のため、メンバーの米田さんが運営する地域のオープンスペース「集いの場すまいるつるみ」に参加してみました。そのことがターニングポイントとなり、シニアの居場所づくりをしている「わんだ~らぼ都島」などの活動グループや、社会福祉協議会のスタッフさんなどにもつながり、出会った方々から様々なアドバイスや支援をいただくことができたそうです。

 

複数の既存コミュニティでダンス運動プログラムを開催

さまざまな調査をするうちに、この地域では社会福祉協議会がフレイル予防にも積極的に取り組んでいたことがわかり、あまり出る幕がないのかな…と考えたこともありましたが、メンバーから「順調ですよ、超特急で進んでますよ」という声かけもあって、無理せず焦らず出会った方々とのご縁を大切につないでいったそうです。
結果的には、数か月の間に3カ所で計4回ものダンスプログラムを開催したほか、その間にチラシやInstagramアカウントも作成するなど精力的に活動してきました。
今後も週1くらいのペースでダンスプログラムを開催していく予定ですが、いずれシニアダンス部も立ち上げて様々なイベントに参加していきたいと元気いっぱいに発表されました。

宮下さん:とても楽しく、忙しい半年間でした。繋がりが広がっていくのが楽しかったです。
トライアンドエラーもありましたが、豊富な人生経験と知識、 活発な地域活動をされているメンバーがつないでくれて心強かったです。「ダンスして、ご飯食べて、しゃべって笑って、あー楽しかった!」という状態を目指してがんばっていきます。

宮下さんの発表資料はこちらからご確認ください。

 

講評(報告3・4):フレイル予防が共通点の2つの活動-一緒にしたら「元気になる」活動を広げよう

広石さん:「一緒にご飯食べたら元気になる」「一緒にダンスしたらますます元気になる」というような機会が、地域の高齢の方々には必要です。
「最初に動く人がいるから、周りの人たちが関わりはじめていける」ということがお二人には共通していましたね。
それぞれ次のステップとしては、井川さんの場合は、個人情報保護法を気にしなくていいような参加者による隣近所の自主的な誘い合い、宮下さんの場合はシニアダンスクラブの立ち上げのように、参加者同士の次のつながりを応援していけるといいですね

宝楽さん:井川さんはチームがあったからこそ最初のテーマである「歩く」から「孤立をなくす」にシフトできました。実践プランの再設定ができたことがすごくいいですね。「歩くより自転車がいい」という視点は高低差の大きい、僕の住んでるニュータウンでは、あまりない視点です。地域の特性を掴まれたなあと思います。
宮下さんも、やりたいことからスタートして、メンバーのみんなと現場見学などをするうちに、地域ニーズや地域のネットワークを持っている人につながれました。勇気を持ってテーマを変えられたこと、いろんな人とつながれたのが、「大阪ええまちアカデミー」だからできたことでしょうね。

広石さん:宮下さんの「一生懸命メンバーが止めてくれました」というお話は、とても面白いですね。
お二人は自分でもどんどんやってしまえるタイプかと思いますが、「立ち止まったらいいよ」とアドバイスをしてくれたりとか、ちょっと話を聞いてもらったりとか、そうやって見てくれてる人がいるのは心強いものです。活動していく時も、一人でプランニングするのではなく、みんなでやることで「ああ、そうやってみんなと話し合ったな」という思い出ができます。地域の繋がりも同じで、「あ・・・大丈夫かな?」とケアして(気にして)見守ってくれ人がいるなど、そういう経験の蓄積は、自分のプラスになっていきます。そんな体験を地域の皆さんと分かち合っていただければいいなと思います。

宝楽さん:確かにそうですね。「立ち止まったほうがいいよ」と言われて、「違うよ、うるさいな」と思うのではなく、サポートしてもらえてると考えられる余白を持てているか、が大事です。
「助けを求める、助けを受ける力」を意味する「受援力」という言葉もあるように、さまざまな得意なことを持っている地域の人たちの力を受け入れる余白、自分が間違ってるかもという時に、周囲のサポートに気づける心の余白をどれだけ作れるかは大事だと思います。

 

総評:”肩の力を抜いてプロジェクトの最初の一歩“ “人が見えるから共感が生まれる”

宝楽さん:力んでいない状態でやったことで思った以上に皆さんに楽しんでもらえて、それが場としても成立していく、仕上がっていく感じがいいなと思います。「~であるべき」ではなくて、無理せず楽しいことの方が続いたりしますよね。意図せず仕上がるのが「大阪ええまちアカデミー」ですね。

広石さん:そうですね。合理的に考えて物が進んでいくとか、ロジカルに説明できたらみんなが動くならば、地域のコミュニティは今こんな状況になっていないんです。「~しなきゃ」でやってたらうまくいかない。地域活動・地域社会では、ある人が「これが好き」というような話をポロっと言ったら、「あら?!そうなの」と言ってつながっていけます。

宝楽さん:コミュニティワークは、「WILL(ウィル)」:やりたいこと、「CAN(キャン)」:できること、「MUST(マスト)」:地域から求められることのの重なりの真ん中を目指すと学んできました。市民活動だからこそ、「であるべき論」ではなく楽しく肩の力を抜いてプロジェクトの最初の一歩を踏み出すことが大切だと思います。

広石さん:イベントを主催するとか、こういう場で発表するとなると、街中のみんなを巻き込まないと…と一生懸命考えて、社会課題っぽく「時代が…」「文化が…」などと大きく掲げてしまいがちです。でも、そのような“借りてきた言葉”ではなく、「“運動不足やから、またタイム測りに来ますわ”とか“歩くの面倒やから自転車で”という人がいた…」というような、等身大の話から共感が生まれます。人は概念には共感するのではなく、“人”が見えるから共感が生まれるというところも大事なところだと思いました。

 

***

 

 “ええまちとは、小さな「個人的な想い」を持った人がまず動けば、周りの人とつながっていけること、「やらなきゃ」ではなく「楽しい」も大切にすること、など今年も4つのプロジェクトの取り組みを通して、広石さんと宝楽さんが大切なポイントを様々な切り口で教えてくださいました。

 

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