• いくつになっても住みやすい「ええまち」づくりを応援するプロジェクト

見て知ろう となりのええまち

都市部と山間部、それぞれの課題解決を進めながら、参加しやすい「支え合い」を目指す

2023年1月10日

四條畷市

地域の現状と課題

山間地域での外出支援や、コロナ禍でのICT活用支援に課題

四條畷市は、大阪府の北東部にあり、人口約5万5千人のまちです。市域面積18.69㎢の中央に市域の約3分の2を生駒山系が占めています。市街地は山地を挟んで東部地域と西部地域にあり、日常生活圏域は、この東部地域と西部地域を国道163号の南北でわけた3圏域となっています。

東部地域(田原地域)は、古くからの田園風景が残るまちと山間部を切り拓き平成2年に「まちびらき」したニュータウンに約9千人が暮らし、自家用車を利用しスーパー等で日用品を購入しています。また、約4万6千人が暮らす西部地域は、約JR学研都市線を利用し大阪市内までアクセスができ駅周辺の商店街に加え、大型ショッピングセンターがあることも特徴の一つです。

主な教育施設は公立小学校が6校、公立中学校が3校、公立高校が1校ありますが、小学校の数は近年減少しており、少子化が進んでいます。

西部地域の山すそと、東部の田原地域は、山間部を切り拓いたことから高低差があり、道幅勾配が大きな地域です。こうした地域では、住民の方の運動機能が低下した際、外出が困難になり、閉じこもりがちになってしまうという課題があり、外出支援の必要性があります。

こうした地域内移動に対する課題に対し、東部の田原地域では、新たな技術を活用した未来技術社会実装事業に取り組みを進めています。また、地域の方に新たな技術を見て体感してもらうため、スマートシティ推進フォーラムを毎年開催し、さまざまな新技術に触れてもらい機運の醸成を図っています。

年をとっても住み慣れた地域で、便利で楽しく暮らしていけるのかを住民の方と話し合っています。また、田原地域に限らず、平地に見えても勾配がある道も多く移動に疲れるという声も上がっており、令和3年度には「ここイスプロジェクト」として所々に休憩できるベンチ等を設置する取組みも行っています。

四條畷市の人口は、令和4年9月末現在で54,842人、世帯数は24,894世帯となっています。地縁血縁が深く、親しみやすい地域が多いものの、高齢化率は約26%で、地域の担い手の方の高齢化も進んでいます。生活支援コーディネーターを中心に新たな担い手の掘り起こしを行っていますが、コロナ禍の影響もあり、住民活動が消極的になっている状態です。また、こうしたコロナ禍では、ICTの活用が有効な啓発手段となりますが、高齢者の方の多くがICT機器の使用に慣れておらず広がりにくいことが課題となっているため、ICTに慣れている世代の方との出会いやマッチングなどを進めていくことも考えています。

 

地域づくりを通じて目指す姿

「できることを」「できる範囲で」する全員参加の「支え合い」が当たり前の地域へ

3~5年後には、地域の皆さま誰もが、当たり前のように「助け合い」や「支え合い」をしている「優しい四條畷」を目指しています。支え合いの意識が高まり、地域の一員としてそれぞれの能力に応じて、できる範囲で役割をもって地域活動に参加することで、誰もが生きがいを持って暮らせる地域が実現できると考えます。

そのためには行きやすい地域の居場所として、そこに行けば誰かに会える「通いの場」を増やすことが必要です。令和4年11月現在、四條畷市には52か所の通いの場がありますが、掘り起こしも含めて、包括支援センターと連携しながら、その数を増やしていきたいと考えています。

また、支え合いの意識を高める活動として、「ちょいボラ」や「井戸端会議」の場づくりを進めていきたいとも考えています。

「ちょいボラ」とは、空いた時間やついでの時間にできる助け合い活動です。「やらなくちゃ」というものではなく、気軽に参加できるボランティアを目指しています。例えば、「買い物に行くけど、ついでに買ってきてほしいものがある人いますか?」と聞く活動など…頼みたい人から頼むのではなく、行ってもいいよという人を募って、「ついで」にお願いするなど、ハードルを下げた活動にしたいと思っています。

「井戸端会議」の場づくりとは、ボランティアの合間、家事の合間、仕事の合間、介護の合間など、いろいろな合間で気軽に話せる場づくりです。高齢者も、障がい者も、子育て世代や子どもも、誰でも「寄ってこか」という場を作りたいと考えています。

こうした施策を実施することと併せて、各地区での活動の場に積極的に参加し、「新たな担い手」となる若い世代の方との繋がりを作りたいと考えています。さまざまな団体との協働の輪を広げるべく、私たち生活支援コーディネーターも「好奇心」を忘れずに、「こんなことできるんちゃう?」を一緒に考え、「やってみたい!やってみよう!」に変換することを心掛けています。

 

地域づくりを支えるコーディネーターたち

「オール四條畷」で地域づくりの支え合いを

四條畷市では、「オール四條畷」で地域づくりの支え合いを進めていく体制を整えています。

第一層生活支援コーディネーターが1名、第二層生活支援コーディネーターが3名いますが、第一層生活支援コーディネーターが市の社会福祉協議会に所属しているため、民生委員や校区福祉委員、老人クラブ連合会、ボランティア団体など地域のキーパーソンとの連携が進んでいます。

 

生活支援コーディネーターによる重点的な取組

生活支援コーディネーターは、市内の地域資源の把握や、新たな資源の開発においては、「行って!観て!聴いて!」と、実際に現地に行くことを大切にしつつ、以下の取組を行っています。

[1]地域マップの活用

地域包括支援センターや第2層生活支援コーディネーターと連携しながら、地域マップを活用し、通いの場の設置状況を把握した上で、資源が不足する地域にアプローチし、高齢者の拠り所となる通いの場の充実を図っています。(↓こちらの画像は地域マップの一例です)

[2]社会資源情報サイトの公開

くすのき広域連合では令和2年4月に「社会資源情報サイト」を公開しました。このサイトでは、高齢者も地域で安心して生活できるように、地域の介護サービス、配食サービスや移送サービスなどの生活支援サービス、地域の通いの場などの情報が、目的や住所で簡単に検索できるようになっています。こうしたサイトの掲載を糸口として、地域の民間事業者との連携についても検討していきたいと考えています。

 

行政による支援施策

くすのき広域連合および四條畷市では、地域づくりを推進するため、以下の施策を導入しています。

[1]通いの場助成

くすのき広域連合では、通いの場を運営する住民団体等の事務費などについて、助成を行っています。

週1回以上開催:上限4万円/年
月2回以上、週1回未満:上限2万円/年
月1回以上:上限1万円/年

[2]通所型サービスB(住民ボランティア型)の助成

四條畷市域では設置団体はありませんが、くすのき広域連合では、介護予防・生活支援サービスに位置付けた住民主体型サービスとして通所型サービスBを運営する団体に補助金を助成しています。

助成金額(立ち上げ費用):上限20万円
運営費(サービス提供1回につき):5千円(年間上限50万円)

[3]「いきいき100歳体操」の立ち上げ団体支援

「いきいき100歳体操」の立ち上げを希望する団体に対し、アドバイザーの派遣を行うとともに、地域包括支援センターがサポートしています。

 

DATA

総人口 54,804人
高齢者人口 14,839人
高齢化率 27.08%
要介護認定率 18.1%
通いの場の状況 52か所
生活支援の状況 訪問型サービスA
移動支援の状況 交通部局においてデマンドタクシーの実証実験や、田原地域において、自動運転車導入事業の実証実験を行っている

令和4年3月末時点(令和3年度実績報告に基づく)

 

参考情報

大阪のリアルな地域課題を元に各自ができることを考えるアイデアソン/大阪ええまちアカデミー2022<入門編>第2回サマリー

 

 

地域づくりの輪を広げるために

なわてええまちプロジェクト

地域の担い手と団体をつなぐプラットフォームです。講師やスキルを持ったボランティアとつなぎ、団体の課題を解決しています。

なわてええまちプロジェクト - GRANT

 

四條畷市社会福祉協議会

社会福祉に参加したい方、相談したい方、どちらにも役立つ情報を掲載しています。

四條畷市社会福祉協議会

 

四條畷市HP

市内のボランティア・NPO活動・住民活動を紹介しています。

ボランティア・NPO活動・住民活動 - 四條畷市ホームページ

 

くすのき広域連合サイト 事業者の方へ

事業に対する助成の情報などが掲載されています。

事業者の方へ/くすのき広域連合ホームページ

連絡先
連絡先

四條畷市 健康福祉部 高齢福祉課

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