東大阪市
地域の現状と課題
東大阪市は人口が約48万人の中核市で、ラグビーの聖地「東大阪市花園ラグビー場」を有する「ラグビーのまち」として、また技術力が高い中小企業が集積する「モノづくりのまち」としても知られています。
令和5年3月末時点で高齢者人口は134,745 人で高齢化率は28.1%です。
東大阪市は25の日常生活圏域(中学校区)に分かれており、市内全域で満遍なく人口が密集しています。昔から住んでいる方が多い町と新興住宅地がどこの地域でも入り混じり、地域住民の層や文化も様々ですが、つながりを大切にしている地域が沢山あります。
市域東部に位置する生駒山地に近い地域では、道幅が狭いことや坂が多いことで移動手段が限定されるエリアがあり、フレイルが進行すると自分で買い物や通院することが困難になる傾向にあります。
大阪市の近隣で発展してきた背景から、単身男性の方が比較的多く生活しています。
一方で、地域の通いの場に目を向けると、参加者の8割以上が女性、という場が多いことから、男性の高齢者がひきこもらず、社会参加できる機会を作ることが課題です。
地域づくりを通じて目指す姿
地域の店舗や企業などの協力も得ながら、趣味活動やボランティア活動を通じて高齢者自身が活躍できる場づくりを進め、世代間交流にもつなげるなど、高齢者の社会参加の機会を増やしていきたいと考えています。
男性の興味や好奇心をくすぐるような学びのコンテンツを通じて、楽しく参加できる機会を増やしていくために「トルクひがしおおさか」を令和4年度からスタートしました。
体操や健康に関わるセミナー等、既に地域にある「女性が和気あいあいと参加できる場」に加えて、「男性が楽しく参加できるような趣味や学びの場」を増やしていくことで、男性の社会参加を促すとともに、身に着けたスキルや知識を地域で活かしながら活躍していくためのサポートを行っています。また、男性女性問わず参加できる講座も開催し、共通の楽しみを通じてゆるやかな繋がりやコミュニティーを形成していく取組みも進めています。
これらの取組みを通じて、元気でハリのある生活を長く続けていくための意識や行動の変化につなげ、元気な高齢者の方々が、新たな通いの場の創出や、困りごとの助け合いなどの担い手となり、自分らしく、楽しく活躍できる地域づくりを目指しています。
地域づくりを支えるコーディネーターたち
東大阪市では市内22箇所の地域包括支援センターに生活支援コーディネーターがいます
地域包括支援センターに所属する生活支援コーディネーターは、高齢者生活支援等会議(第2層協議体)などを通じて、地域の見守りや必要な体制づくりに取り組んでいます。
必要に応じて民間事業者や行政と協力し、ニーズと地域資源のマッチングを行なっています。また、支援を必要とする方がいる場合は、地域包括支援センターの業務との連携をさせたり、社会福祉協議会や社会福祉施設等に配置されているCSW(コミュニティソーシャルワーカー)と協力して公的制度や関係機関へつないでいます。
生活支援コーディネーターによる重点的な取組
[1] 資源開発
地域に不足するサービスの創出や担い手の養成、元気な高齢者が活動できる場の確保に取り組んでいます。
具体的な事例として、東部の山手に立地する1つの日常生活圏域で、地域資源マップの作成を通じ、山手には高齢者の通いの場が少ないことに着目し、民生委員の協力のもと、地域のお寺を会場としてお借りし、フレイル予防のための体操教室を立ち上げました。民生委員が毎日見守りをしている認知症独居高齢者にも参加を促し、地域の住民との交流の場になっています。
[2] ネットワーク構築
多職種連携研修会や高齢者生活支援等会議(第2層協議体)などの場で、地域における居場所づくりの大切さについて課題も含めて具体的な事例紹介を行い、関係者間での情報を共有しています。また、サービス提供主体間の連携強化のため、細かな情報も取り入れています。
[3] ニーズと取り組みのマッチング
生活支援コーディネーターは、地域で担い手をされている方々とのやりとりを大切にしています。担い手のやりたい事と地域のニーズとコーディネーターが持っている資源等をつなぎあわせ、担い手に寄り添いながら支援することで、自分たちの地域づくりを進めています。
行政による支援施策
[1] 新一般介護予防事業「トルクひがしおおさか」
社会参加の必要性に気づくための「気づきの場」としての大型イベントの開催や、趣味性の高い連続講座「学びの場」の開催、学んだ内容を活かしながら地域での「活躍の場」を創出する取組みを通じ、高齢者の社会参加と地域での活躍を促進する介護予防プロジェクトです。令和4年度から始まりました。
https://www.city.higashiosaka.lg.jp/0000035242.html
[2] 高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施
高齢者の心身の多様な課題に対応し、きめ細かな支援を実施するため、高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施に係る業務を後期高齢者医療広域連合より受託し、令和5年度より市内全域で実施しています。実施にあたり、高齢者生活支援等会議(第2層協議体)で地域の特徴や課題を住民と専門職で共有し、ハイリスクアプローチの連携やポピュレーションアプローチとの効果的な実施について検討しながら取り組みを進めています。
[3] 総合事業におけるサービスB
訪問B(訪問型助け合いサービス)、通所B(通所型つどいサービス)を実施しています。要支援・事業対象者を受け入れることが可能な2名以上のグループを対象とし、訪問による見守り活動や、通いの場の運営費用を補助しています。
現在、訪問4団体、通所46団体の担い手が市域で活動しています。
https://www.city.higashiosaka.lg.jp/0000024429.html
DATA
総人口 | 479,294人 |
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高齢者人口 | 134,745人 |
高齢化率 | 28.1% |
要介護認定率 | 24.22% |
通いの場の状況 | 421か所(介護予防・日常生活支援総合事業等(地域支援事業)の実施状況(令和3年度実施分)に関する調査 報告数) |
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生活支援の状況 | 訪問型サービスA、通所型サービスA、訪問型サービスB、通所型サービスB |
移動支援の状況 | ー |
地域づくりの輪を広げるために
東大阪市社会福祉協議会HP
知りたい・学びたい・参加したい・相談したい方に役立つ情報を掲載しています。
http://www.heartnet-hoshakyo.org/
東大阪市HP
市の総合事業(介護予防・生活支援サービス事業)について紹介しています。
https://www.city.higashiosaka.lg.jp/category/16-7-3-0-0-0-0-0-0-0.html
東大阪市オリジナル介護予防体操「楽らくトライ体操」を紹介しています。
市のご当地体操「楽らくトライ体操」を習得し、地域に体操を広めるボランティアとして活躍する楽らくトライ体操推進員が約70名おられます。公民館や老人センター、地域の銭湯、マンションの集会所など様々な場所で楽らくトライ体操を行い、介護予防の大切さを伝えています。
https://www.city.higashiosaka.lg.jp/0000019772.html
シニア向けクッキング動画「シニアのためのめっちゃかんたんクッキング」を掲載しています。
https://www.city.higashiosaka.lg.jp/0000029739.html
担当部署名:東大阪市福祉部高齢介護室地域包括ケア推進課
電話:06(4309)3013
メール:chiikihokatsu@city.higashiosaka.lg.jp
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